共感翻訳とは
Empathic Translation
このページは、「共感翻訳(Empathic Translation)」という概念について、 Kotone共感翻訳研究所が公式に示す定義と理論構造をまとめたものです。
共感翻訳(Empathic Translation)とは
人の語り・感情・行動の背後にある「まだ言葉になっていない意味」を構造的に読み解き、 自分自身や他者との相互理解を再構築するための理論です。意味が通る道をつくることで、「なぜ動けないのか」「なぜ伝わらないのか」を整理し、人が自分の言葉で納得し直し、自律的な選択と行動へとつなげていくための翻訳の枠組みです。
共感翻訳理論が扱うもの
人は、分かっているはずなのに動けないことがあります。 共感してもらっているのに、何も変わらないこともあります。 共感翻訳理論は、こうした状態を「共感が足りない」とは捉えません。 意味が、まだ翻訳されていない状態として捉えます。
共感翻訳とは「意味を通す」営みです
共感翻訳とは、相手を説得することでも、正解を提示することでもありません。
共感翻訳は、答えや正解を与える理論ではありません。 また、人を説得したり、方向づけたりするための技法でもありません。
人の中にある多層的な要素
- ・気持ち
- ・考え
- ・経験
- ・価値観
それらがどのようにつながり、どこで滞っているのかを構造として読み解き、意味が通れる道をつくる行為です。 意味が通ると、人は「言われたから」ではなく「自分の選択」として動けるようになります。
共感翻訳理論の構造
共感翻訳理論は、以下の三つの層から構成されています。
1.共感翻訳理論(上位理論)
人の理解や行動の背景にある意味生成と再翻訳のプロセス全体を扱う理論です。 感情・認知・行動を分断せず、それらが生まれる「意味の流れ」そのものに着目します。
2.意味生成構造(中核構造)
意味の生成を次の五つの段階で立体的に読み解きます。
- ・起点:違和感や問いが生まれた場所
- ・核心:本人にとって外せない意味
- ・転回:意味が揺れたり、変化する瞬間
- ・継続:意味が保たれてきた背景
- ・現在:今、語られている状態
3.6項目構造(実装モデル)
実際の対話で使う具体的なモデル。曖昧な思いを次の6つの要素で翻訳可能な形に整理します。
共感翻訳理論が目指すもの
共感翻訳理論の目的は、人を変えることではありません。
「自分の状態がわからない」「どう伝えればいいかわからない」といった人が、
自分の意味を自分で理解できるようになること。
そして、他者と無理なくつながり直せるようになることです。
共感翻訳は、固定された答えではなく、
人が自分の意味に出会い直すための枠組みです。
このページに書かれている内容もまた、
対話と実践の中で育ってきた一つの定義です。
よくあるご質問
Q:共感翻訳と、一般的な「共感」は何が違うのですか?
A:一般的な共感が「相手の感情に寄り添うこと」を主眼とするのに対し、 共感翻訳は「感情の背景にある意味の構造」を読み解き、言葉に変換することで、 次の行動や意思決定につなげる「実装」の側面を重視しています。
Q:どのような場面で活用されていますか?
A:対人支援や教育現場での対話、組織内でのコミュニケーション、 また自己理解を深めるためのリフレクションなど、 幅広い領域で「意味を通す」ためのメソッドとして活用されています。
「言葉にならない気持ちに地図をつくり、
人が『自分の人生の主人公』として歩める社会をひらく」
Kotone共感翻訳研究所 代表:堀越 保和
